ハウジングは、いわばソリシウムの一部を自分のものにするシステムです。購入した家には自分で製作した家具を配置しておしゃれに飾り付けたり、フレンドを招いてのんびり過ごしたりできます。また、ハウジングには成長要素もあり、最初は地下室の住民から始まって、いずれはキャスラータウンやヴィエンタ村の上流階級のような生活ができるようになります。ハウジングの実装は9/18。今回はそんなハウジングについて、NCSOFTのメンバーにインタビューを実施しました。
Q:ハウジングのインスピレーションの源になったものは何ですか?
A:これまで実装してきたコンテンツの多くは戦闘にフォーカスしたものだったので、内部的にも外部的にも、非戦闘コンテンツに対する需要が高まっていました。プレイヤーの皆さん一人ひとりが個性を表現する場所や、自分で目標を設定してソリシウムの世界に浸れるようなゲームプレイを提供したかったのです。また、それをソリシウムの豊かなバックストーリー、それに美しいグラフィックと組み合わせるとよりいいものができるだろうという予感がありました。
ハウジングはただデコレーションを楽しむだけのコンテンツではありません。プレイヤーの創造性や個性を発揮する場所なのです。ハウジングに正解はなく、センス次第で無限の可能性が広がっています。そうした点でも、開発しがいがありましたね。
掲載されている画像は一例としてNPCのハウジングをキャプチャーしたものです。プレイヤーのハウジングとは一部異なる場合があることをご承知おきください。
採集レベルとクラフト要素も併せて導入されるので、私たちがハウジングをどのように楽しんでほしいと考えているか、プレイヤーの皆さんにもわかりやすく伝わるのではないかと思います。
Q:ハウジングのゲームデザインを決める際に目標としたことは何ですか?
A:主に3つの目標がありました。
1つ目は、ゲーム全体の世界の中で自然な存在として感じられるようにすることです。この目標を達成するために、単なる背景の一部としてではなくもっと意味のある、インタラクティブな空間として設計しました。
2つ目はアクセシビリティとユーザビリティです。誰もが気軽に触れることができ、自然と興味をそそられるようにしたかったのです。
3つ目は、ハウジングを通してプレイヤー同士のコミュニケーションを育むことです。ハウジングでは他のプレイヤーが作り上げた家を訪れること可能で、こうしたソーシャル関連の機能は、コミュニティからのフィードバックを基に今後も進化させていくつもりです。
ユーザビリティについては、家具の配置をシンプルで直観的に行えるようにしつつ、プレイヤー自身の想像力を発揮できるような自由度を提供することを目標にしていました。一例として、配置の際のスナップ機能で家具の配置を簡単にしつつ、XYZ軸を中心にした回転機能を実装して細かな調整も行えるようにしています。また、家具を浮かせたり、家具同士を重ねたりすることで込み入ったレイアウトもできるようになっています。
Q:ビジュアル面の開発はどのように進めていきましたか?
A:今、ソリシウムにある町は単なる背景としてスルーされることが多いのですが、もっと存在感と意味のある存在にしたいと考えました。プレイヤーがそこに留まっていたくなるような、そんな空間にすることが目標でした。これを踏まえ、それぞれの町の特徴を反映するようにデザインしました。
例えばキャスラータウンの場合、広場や市場、港、海、町並みといったキャスラータウン特有の要素をハウジングにも取り入れています。一方、ヴィエンタ村は高地特有の地形を反映しており、インテリアに階段を多く配置することで崖の側面に家を建っていることを表現して、本当にヴィエンタ村に住んでいるような臨場感を与えられるようにしました。
Q:ハウジングのゲームデザインをするうえで、特に大変だったことは何ですか?
A:開発チームのやりたいことや願望と、ハウジングのあるべき姿をすり合わせることですね。やりたいことがすごくたくさんあって、プロトタイプ開発の段階でも何度も方針を変更していたんです。ハウジングは進化を続ける生きたコンテンツで、時間とともに思い出を作り上げ、自己表現として創造性を発揮できる場所であるべきです。
そんな中で、開発を通してずっと大切にしてきた要素は2つあります。それは「自由さ」と「持続性」です。プレイヤーの個性を十分に発揮してもらうためにはどれくらいの自由度を与えればいいのか、そしてどのようにアップデートしていけば継続的な楽しみを提供できるのか、自問自答をしながら開発を進めていきました。
Q:開発を進めていくにしたがって、最初のコンセプトから変化した部分はありますか?
A:「ハウジングの見た目はどのようにデザインするべきか」という点ですね。
開発を通して何度も考え直した部分です。多くの議論を経て、最終的には「ソリシウムに存在する町を、ハウジングというレンズを通して再構築する」という、馴染み深い要素を新鮮に感じられるような方向で進めることにしました。
将来的には町以外の場所…例えば過去の戦闘によって荒れ果ててしまった丘や、静謐な森の只中といった場所にもハウジングを導入できればいいなと夢見ています。窓からの景色を見て、「ああ、自分は本当にソリシウムに住んでいるんだ」という感覚を得られるようにしたいんです。次の目標はそれですね。
Q:これまで他のゲームでハウジングを触ってこなかったプレイヤーにもアピールできる点はありますか?
A:『スローン・アンド・リバティ』のハウジングは、外伝チャプターを通して誰でも簡単に始められるようになっています。シンプルな方法で自分だけの空間を作れるので、これまでハウジングに興味がなかった方も、自分自身の物語を紡いでいく楽しさに気づくことができると思います。
採集システムもアップデートされますし、ハウジングを通じて、これまでになかった『スローン・アンド・リバティ』の一面を新鮮に感じられるはずです。ゲームプレイに新たなレイヤーをもたらすシステムだと思うので、ぜひ一度体験してみてほしいですね。
Q:最後に、プレイヤーの皆さんに伝えたいことはありますか?
A:様々なメンバーからのメッセージを貰ったのでご紹介します。
ハウジングではまだまだやりたいことがたくさんあります。これからもアップデートを続け、プレイヤーの皆さん一人ひとりが真に自分を表現できる場所を提供していくので、楽しみにお待ちください!
TLを愛してくれている皆さんへの心のこもったプレゼント…それがハウジングだと思っています。ハウジングが実装されれば、ソリシウムを巡って素材を集め、自分だけの家具を作り、自身の個性と物語を反映させた空間を作り上げることが可能になります。ハウジングシステムが、皆さんが長年思い描いていた夢を実現するための一助になればと思います。また、家具製作の素材を採集する際には様々な場所を訪れることになると思うので、普段は見落としてしまっていたソリシウムの美しい風景や、TLのまだ見ぬ魅力を再発見して貰えると嬉しいです。
自分の家を飾り付けることで、没入感と達成感を感じて貰えたらと思います。完璧に配置できた家具、照明に柔らかく照らされる壁紙…そうした細部の一つひとつが、自分自身を表現する一部となるのです。小さな喜びを積み重ねが、やがて大きな自信につながる。そんなコンテンツにしていきたいですね。ハウジングは今後も進化を続けていきます。飾り付け以外にもコレクション要素を追加して、それをシェアしたり、プレイヤー同士をつなぎ合わせる場所にしていけたらいいなと考えています。
自分だけの家を持ち、TLの美しい景色を満喫できる…そんなコンテンツを実装するために、チーム一同精いっぱい開発しました。これまでの冒険の証を飾ったり、自分だけの空間でのんびりくつろいだり、ハウジングにはいろいろな楽しみ方があります。ソリシウムでの生活にまったく新しい側面をもたらすものになっているので、TLというファンタジー世界で自分だけのライフスタイルを創り上げて、いつまでも色あせない思い出を作ってもらいたいです。今後も新しいカスタマイズ機能を追加していくので、どうぞお楽しみに!
私がハウジングについて考え始めたのは、チームのメンバーがTLをプレイしながら「ここの背景すごく綺麗だね」、「この町に住んでみたい」と言っているのを聞いたときでした。家の見た目は、どこか心が温かくなるようなデザインを心がけています。「自分の居場所」であり「癒される場所」、つまり「自分の家」だと本当に感じられる空間にしたかったのです。皆さんにも実際にそう感じて貰えると嬉しいです。
いつも『スローン・アンド・リバティ』を応援していただきありがとうございます。皆さんがどんな家を創り上げるのか、今から楽しみにしています。9/18の大型アップデート「ソリシウムの目覚め」ではハウジング以外にもオーブ、ハイパーブーストサーバー、上級次元陣の改修、バトルグラウンドが実装されますので、そちらもお見逃しなく。







